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株式会社晃祐堂 化粧筆工房 土屋代表インタビュー02
他にはない手間とこだわりで喜んでもらいたい
- 2024/5/13
「筆を通してより良い社会に。誰かの「きっかけ」になる筆作りを。」
株式会社晃祐堂 化粧筆工房
土屋武美 取締役社長
かわいらしいデザインの化粧筆がありますが、作るのは大変ではないですか。
普通のものを出してもびっくりされないし喜んでもらえないので、ハートや肉球の形をしたものを作るわけなんですけど、やっぱり難しいです。逆に言えば他の処では割に合わない、面倒くさいということでもあります。
皆出来れば簡単に作って大量に売りたいんですよ。でも弊社はまず人に喜んでもらいたいと考えてるので、普通の筆と比べると作業は難しいし手間もかかるのを承知で作っています。
筆を作るうえでのこだわりや意識していることはありますか。
熊野筆でいうと原材料の毛先の先の先に「命毛」という毛があります。それがあるから書きやすいんですよね。
僕にとって熊野筆で一番大事なのは「命毛」があるかどうかだと思っています。そこをばつんと切ったらそれはブラシと同じなので、人工の毛だろうと動物の毛だろうと、命毛が混ざるかどうか、毛先がスッとなって使いやすいかどうかが1つです。
それと、書道筆の場合は特に色んな毛を混ぜていて、そこは各社のノウハウになってくるのですが、その混毛技術が熊野筆の命だと思っています。
これはどのアイテムにも入れ込んで商品開発していくことを意識していますね。熊野筆のいいところを必ず商品のどこかには入れ込んでいます。
コロナ禍の前後で何か変化はありましたか。
弊社は観光客の受け入れや手作り体験もやっていて、コロナ前はどちらかというとそのツアーで訪れて、作業工程を見学して、お買い物をして帰っていただくという流れが多かったです。
コロナ禍以降は来社される全体人数は減りましたが、体験は絶対に続けたい、そしてしっかり熊野筆について知りお買い物をしてもらう、という流れになりました。
来てくれるお客さんの数は減少しても、売り上げ・客単価は上がりました。ただの見学や買い物だけじゃなくて体験をしたいという人が増えてきたのがコロナ後ですね。
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会社概要
代表名:土屋武美
住所:広島県安芸郡熊野町平谷4丁目4-7
TEL:082-3870-9432
HP:https://www.koyudo.co.jp/
Facebook:https://www.facebook.com/profile.php?id=100024737951725
事業内容:書道用筆(約3500本)、画筆(約2000本)、化粧筆(約300本)、実用新案(6件)、意匠登録(16件)、商標登録(6件)