新たな自分を発見した中小企業家同友会

ご自身のリーダー像について教えてください

　西本屋に勤める前は、リーダーとは強い思いを持っていて、それをぶち上げてみんなに説明して「ついてこい！」っていう存在だと思っていました。
　しかし、自分はそういうタイプではなく、クラスの中でも学級委員になる人とは縁遠いタイプでした。
　それでも流れ上社長になってしまいました。

　だからイメージのリーダー像と自分自身とのギャップが会社に入った時の悩みでした。こんな自分で社長が務まるのかなと。
　そんな中、中小企業家同友会に入って様々なタイプの経営者とお会いするうちにリーダー像、リーダーシップというのは1つではないことに気づきました。

　リーダーと言うのは周りを引っ張るタイプだけではなく、社員みんなに意見を出してもらってそれをうまくまとめていって方向性を決めていくリーダーでも良いのだと。
　このリーダーの良い所は社員さん自ら意見を出しながら決めていくから社員が深く企画に関わっていく、自分事として仕事に取り組んでもらえるところでした。

　勿論、魅力的な旗振り人、よくわかんないけどあの人についていけば大丈夫っていうのもあると思います。その人なりのリーダーシップの発揮の仕方があることを中小企業家同友会で学びました。

中小企業家同友会での学びは他にありましたか

　中小企業家同友会で新たな自分を発見しました。
　中小企業家同友会で地区会長になるなんて考えてもみなかった事でした。皆、自分がしたくないからって無責任に頑張れ、と応援してくる訳です(笑)

　ただ、最初は気乗りしない会長職でしたが、受けてみて自分はこんな事出来る人間なのだと発見しました。
　それぞれ自分の殻。自分はこの程度だろう、こんなキャラだからこれは苦手だと限界を決めてしまっているのだと気づきました。
　殻の外に出てみると、自分は意外とこんな事もできる人間だって見つけていけたら面白いですよね。

中小企業家同友会での活動の中で苦労された事を教えてください

　初めのころは先頭に立って旗を振って肩肘張って指示を出していましたが、後ろを振り向くと誰もついてきていない事がありました。
　こうなると何も物事が進まないわけです。それには結構悩みました。

人がついてくるのとついてこない違いは何なのでしょうか

　前を行く人とついていく人がひざを交えて話すことが大事だと思います。文章にして指示だけ伝えてもあまり人はついてこないものです。
　みんなと会って、説明して想いを聞いてどう思う？と意見も聞いてみんなで理解を共通のものにします。そのあとに中小企業家同友会は飲み会をします(笑)
　意外と飲み会は馬鹿にできないものです。みんなのやろうという士気がぐっと高まりますからね。