東洋商事に入社が決まってから、どのような事をされましたか？

　当時の私はパチンコ、スロットを全くしたことがなかったので、取引があったダイコク電機に修行という形で中途入社しました。そこでは、メンテナンスや設備工事を担当していました。
　東京のパチンコ店は広島と違って朝10時から夜23時、365日営業している店舗がほとんどだったので、夜中に工事をして、翌朝に出社するというハードワークの生活でした。

　ある案件では仕事が終わり帰ろうとすると、一晩で駐車料金が9000円もかかってしまうこともありました。

　広島信用金庫で3年半、ダイコク電機で約3年働いた後、当社に常務として入社をしました。

戻ってきた時はどんな状況でしたか？

　戻ってきた時も、業績は良くありませんでした。むしろ非常に危ない状況でした。
　さらに、その状況を正確に認識できている人がほとんどいない状態でもありました。また、当事者意識が低い社員の方々が多く、仕事に対してのモチベーションがない人がほとんどでした。

　私はその社員の方々を見て「なにが楽しくて生活や仕事をしているんだろう」と疑問に思っていました。
　また、入社して驚いた事が2つありました

驚いたこととは一体何だったのですか？

　1つ目が、挨拶ができない社員の方々が多数在籍していたという事です。
　お客様が来社したり私が出社した時も、パソコンに目を向けたままの社員や、「おっす」「うっす」といった部活の延長線でしかない挨拶をする方々が非常に多かったです。

　2つ目が、礼儀礼節を重んじる厳しい父が経営している会社にも関わらず、その文化が社員に浸透していないという事でした。
　父には昔から厳しく育てられていたので、社員の方々はもちろん礼儀正しい方々ばかりなのだと思っていました。

　そんな父に当時は激しく幻滅しました。しばらくしてから分かった事ですが、父の前だけ礼儀礼節を守る社員が多く、非常にレベルの低い次元で仕事をしていらっしゃる方々が多かったのです。

　そんな私もストレスが溜まり、家に帰って妻に愚痴を溢す日々を送っていました。その中で、私の人生のターニングポイントが訪れます。

そのターニングポイントはどのような事ですか？

　仕事の愚痴を溢していたある日、妻に言われた一言が人生を変えました。「あなたが変わらないと、みんな変わらないよ」と。
　この一言が私にとっては非常に衝撃的で、妻は本当に凄い事を言ってくれたと今でも感謝しています。

　「挨拶が出来ていない社員が多い」「礼儀礼節はどうなっているんだ」と、私自身、他責の考えになってしまい、悪い所ばかりに目が向いていました。
　この言葉がキッカケで、私自身が180度考え方を変えなければと気づくことが出来ました。

　昔はトップダウンで、社員は社長の指示だけに従っておけばいいという他責思考が当たり前でした。だからこそ、当事者意識がない社員の方々が多かったのだと思います。
　しかし、時代は移り若者の考え方や働く人の考え方も変わっていきました。この変化に経営者側も対応していかなければならないと言う事を学びました。

　そこから私は、「なぜ社員はしっかりと仕事に取り組まないんだ。」とストレスを溜めるのではなく、「仕事に対する考え方や、礼儀礼節などを教わったことがないからこの状態になっているんだろうな。」と目線を合わせることができ、私に何が出来るのだろうと考えるようになりました。

会社概要

東洋商事株式会社 【PR枠】