INTERVIEW WITH PRESIDENT 公式フェイスブック

株式会社酒商山田 山田代表インタビュー02

会社を成長させ、酒業界を支える

  • 2023/5/26

「「日本酒文化の多様性を守り、発展させる」それが酒商山田の使命」
株式会社 酒商山田
山田淳仁 代表取締役

お父様から会社を引き継ぐときに何を重視していましたか?また、その後はどんな事を考えましたか?

 先ずは先代からの店をしっかりと引き継ぐことでした。
 夢や理想はあっても、現状を引き継げないと理想には向かっていけない。父が倒れた現状では、父がやってきたことをしっかりと引き継ぐことが一番と考えていました。

 先代から引き継ぎをしながら、自分がどんな店づくりをするかがその次のステップです。
 酒販売の業界は、免許の自由化や安売り競争で将来経営が厳しくなることが想定されていたので、お客様にとって存在価値のある店をどう創るかを考えました。結局「日本の酒」をテーマにした店を創ることにしました。

 当時はいわゆる普通の酒屋だったので、将来の免許の自由化に向けて、他の酒屋さんとの差別化をいかにするかがテーマでした。
 日本酒は日本古来の酒であり、国酒でもある魅力的なお酒です。日本の酒というテーマは、私にとってやりがいのあるものでした。
 その後の様々な苦労を乗り越えられたのも、日本の酒に対する愛情があったからだと思います。

 それから20年。振り返ってみると日本酒の業界、酒屋さんの業界は急激に縮小していました。
 日本酒文化は多様性があってこそ!それが酒商山田の存在価値でもあるとのことから、酒蔵を支え、出口である酒販店やお酒売場を活性化することが必要であり、それは社会的な課題解決につながると考えました。

酒屋さんが無くなってくことに対してライバルが減ったとはならないのですね

 確かに残存者利益という考え方がありますが、もともと弊社は「同業者は仲間であり同志」との考え方を持っています。

 データを調べると、現代の人々がお酒を買う場所は、1番がスーパー、2番が量販店です。最も身近なコンビニエンスストアでもお酒は買えますが、日本酒はあまり置いておらず、大手のメーカーの小容量のものがほとんどです。
 最近では、大手のスーパーの中には地酒を豊富に置いてある店もありますが、基本的には売れるお酒を販売しています。

 酒商山田が存在するには、全国に美味しいお酒を造る酒蔵がたくさんあることが前提条件です。そしてたくさんの酒蔵があるためには、たくさんの酒屋さんが存在しないといけません。
 1軒の酒蔵の酒を1軒の酒屋だけで販売するのは難しい事です。1軒の酒蔵に対し約100軒の酒屋が販売すれば成り立つという仮説を立てると、1,000軒の酒蔵が残るためには、100,000軒の地酒を販売する酒屋さんや酒売場が存在する必要があります。
 小さな酒蔵のお酒を販売する場所は、多い方がいいのです。

そういった有名ではない酒蔵をどうやって発見するのですか、また一緒に頑張っていこうと決める判断材料は何ですか

 取組み始めたころは、飲食店さんやお客様が情報源でした。もちろんお酒の記事には小さくても目を通し、お酒を取り寄せて試飲をしました。

 今は50人余りの社員さんがそれぞれアンテナを張り、美味しいと思ったお酒や人とのつながりから取引に繋げています。
 本を見て飲んでみて美味しいとか、居酒屋さんに行って飲んで美味しかったとか、旅した時に美味しい酒と出会ったとか。

 反対に酒蔵さんの方から取引をしたいとお見えになることもありますし、知り合いの酒屋さんからの紹介もあります。もちろん弊社が紹介する事もあります。
 頑張っている人を応援したいという思いは誰にでもありますからね。

 一緒に頑張っていこうと決める判断材料は、1つ目は蔵元や杜氏さんのお人柄、2つ目は蔵元が持っている将来のビジョン、3つ目が酒質です。もちろん、蔵元も我々の人間性やビジョン、商売に対する取組み姿勢を見ています。

 もう少し詳しくお話しすると、取引を開始することは、結婚と同じです。末永い取引の中で、お互いに成長発展できれば最高です。
 第一に、取引をさせていただく酒蔵さんとは、お酒を造られている方のお人柄や考え方と我々の考え方が同じ方向を向いているか、話が合うかどうかという人間的な部分です。
 2番目は、お互いが相手の夢やビジョンに共感共鳴できるかどうか。お互いの夢やビジョンに向かい、共に成長発展していければ素晴らしいですよね。
 3番目が現実のお酒。でもそのハードルは高くはありません。最初はちょっと荒削りでどうだろうか?と思っても、ビジョンがあり「旨い酒を造ろう!」と思って酒造りをしていると、自然に酒質は上がってきます。

 お酒が良くなると、美味しさを解っていだだけるお客様も多くなる。お客様が増えると、需要が増え蔵元も生産量を増やせる。世の中に知られ、人気となることで、そのお酒や酒蔵の価値を上げることができる。その事が日本酒文化の成長発展に繋がると思っています。

会社概要

社名:株式会社 酒商山田
代表名:山田淳仁
住所:広島県広島市南区宇品海岸2丁目10番7号
TEL:082-251-1013
HP:https://sake-japan.jp/
事業内容:日本の酒(日本酒、本格焼酎、日本ワイン)の販売
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